ソロ・タイムは何に基づいているのか?

ビリーの音使い解析シリーズです。何回目かわからなくなってしまいました。(^^;)

ビリーが自由自在に弾きまくるソロ・タイムは、ライブ中盤の盛り上がりのひとつですよね。よくもまあ、あんなに縦横無尽に指板を駆け巡れるものだなあ・・・毎回、度肝を抜かれてしまいます。(^^;)

今回は、そのソロ・タイムでは、ビリーは何に基づいて弾いているのだろうか?というテーマについて考察してみます。

数々のライブでのソロを分析してみると、その傾向が少し分かってきました。ポイントは、下記の3点だと考えています。

1.ビリーはソロを曲だと捉えている。
2.キーのスケールの音を素直に使っている。
3.途中で頻繁に転調している。

それぞれについて、説明していきますね。

▼ソロは曲である

当然と言えば当然のことなのですが、僕は最近まで普通の曲とソロ・タイムは「別物」のような感覚でいました。

「ソロは曲である」というふうに捉えれば、調性(キー)があり、それに基づいたメロディを弾いているはずということになります。

やはり、ここでも「キー」が重要なポイントになっているということですね。

▼音使いは意外と素直

ソロ・タイムの動画をスロー再生して解析していくと、使う音は、意外とキーのスケールに忠実であるということが見えてきました。

弾くスピードがとんでもないんですが・・・(笑)。

例えば、Eマイナー・キーと思われる部分では、Eナチュラル・マイナー・スケールの音だけを使った素直な構成がほとんどです。

弾き方は全然素直ではありませんが・・・(笑)。

また、曲中のフィルインでは「ペンタトニック・スケールを使う」とお伝えしましたが、逆に、ソロ・タイムでは、ペンタトニック・スケールはあまり使われていません。

色々な理由があると思われますが、そのひとつは、

伴奏がないから

だと思っています。

ビリーのソロ・タイムは、本当に一人だけで弾く「独奏スタイル」なので、バックに流れる伴奏の和音がありません。

つまり、「どんなコード進行なのか?」「この音はぶつからないか?」などは気にしなくてよいのです。曲中に入れるフィルインとは、全く反対の考え方をしているともいえます。

あえて、キーのスケールの全ての構成音を組み合わせて弾くことで、自分の弾くメロディからコード感を生み出し、曲として展開させていると言えるのではと考えています。

ダブル・ストップや両手コード・タッピングなどの和音系プレイが多いのも、このためだと思います。

▼転調しながら弾く

使うスケールも、オーソドックスなメジャー・スケールとナチュラル・マイナー・スケールだけで、ほぼ説明がつくように思います。

例えば、ハーモニック・マイナーとか、メロディック・マイナーなど、派生型のスケールはたくさんありますが、ビリーは、ほとんど使っていないようです。

ですので、「おや?スケールに無い音を使い始めたぞ?」と思ったら、それは転調した(あるいは、しようとしている)と考えると理解しやすいということに気づきました。

そうやって見ると、ビリーは、ソロ・タイムの中で「かなりの回数、転調している」と考えられます。

転調しながら弾いているといったほうがいいかもしれません。

また、スリーフィンガー速弾きなのか、アルペジオなのか、タッピングなのか、タッピングでも右手だけなのか両手なのか・・・など使うテクニックによっても、やりやすいキーがあるようで、そういう切れ目で転調している傾向があります。

色々調べているうちに、ビリーの動画から「何のキーで弾いているのかを判断するコツ」もわかってきました。この部分はキーはこれで、この瞬間に転調している(んじゃないかな)・・・といった実例もご紹介していきたいと思います。

まあ、本当にそうなのかはわからないのですけど(笑)。

いつかビリーに直接聞いてみたいですね。(^^*)

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独創的ベースプレイヤー「ビリーシーン」が大好きで、彼のプレイスタイルを研究して30年以上になります。2019年秋から原因不明の眩暈と手足の脱力に悩まされており、現在療養中ですが、少しずつでも更新していきたいと思います。

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