EBSビリードライブのループ回路について考えてみる。

こんにちは、ぢゃっくです。

最近、EBSビリードライブのループ回路について考えていたので、記事を書いてみます。

発端は、以前ご紹介した「ウィリス・ハック」でした。

ウィリス・ハックって?と思った方は、下記記事を参照くださいね。

関連記事⇒EBSペダル1個、アンプ1台でステレオサウンドを再現する方法♪

この手法のキモは、アティテュード・リミテッドのようなステレオ出力ベースのフロントPUからの信号をEBSビリードライブのクリーン・ループに直接入力してしまうという破天荒なワザでした。

僕も実際に使っているのですが、「なんでそれでうまくいくのか?」「そもそも大丈夫なのか?」というところを理解できていなかったので、ちょっと勉強していました。

恥ずかしながら、「そもそもループ端子ってどういう仕組みになってるの?」というところからです(笑)。

すると、いくつか問題点も見えてきましたので、それについてもシェアしますね。

▼どんな回路になっている?

EBSビリードライブの取扱説明書には、回路のブロック図が書かれています。

図の右端がドライブとクリーンのループ部分です。

SEND/RETURNという端子が開放になっていますが、ショートカットの道があるので、何も接続していなければ、ループの存在は無視できるわけですね。(ショートと言っても、全く抵抗0Ωで短絡されてるわけではないと思いますが・・・)

ループ先に接続するエフェクターの回路は、元になる信号ラインに対して、並列に接続されることになるんですかね。

▼TRS標準フォーンプラグって?

取扱説明書には、ループ端子に使うプラグについても記載があります。

ここで、「TRS標準フォーンプラグ(1/4″)」というのが出てきました。

調べてみると、ステレオ仕様プラグの一種なんですね。

「フォーン」というのはプラグ形状のひとつで、楽器用シールドケーブルでお馴染みの形状。ちなみに、マイクで使われているのは「XLR(キャノン)」ですね。

「標準」というのはプラグのサイズのことで、直径6.3mm(1/4インチ)になります。イヤホンなどは、「ミニ」って言いますもんね。

そして、「TRS」というのは、プラグの各部の名称の略を示しているんですね。

T: ティップ(Tip)
R: リング(Ring)
S: スリーブ(Sleeve)

そして、EBSビリードライブの説明書によると、

Tip ⇒ RETURN
Ring ⇒ SEND
Sleeve ⇒ GND

となると書かれていて、これがブロック図のSEND/RETURNの記載とつながるわけですね。

そして、実際にエフェクターを繋ぐためには、これを2本のモノラル・プラグに分岐する「Yケーブル」というものを用意する必要があるわけですが、ここで・・・

2本のどちらがSENDでどちらがRETURNなのかを意識してエフェクターのINPUT/OUTPUTに接続しないといけない

ってことになりますね。

これは重要ですよね、きっと。それって簡単に分かるんでしょうか。

Yケーブルの実物を持っていないので、ネットで調べてみたのですが、各ケーブルに「Tip」「Ring」とラベルが貼られているものもあれば、赤・黒で色分けされているだけのものもあり、モノによって色々という感じでした。

【ポイント】ループ端子にエフェクターを繋ぐ時は、Ring(SEND)プラグ⇒エフェクターINPUT端子となっているか要確認!

▼これは問題!?

では、「ウィリス・ハック」で、ベースからの信号を直接ループ端子に接続した場合、どうなるのかということですが。

この場合、通常のモノラル「TS標準フォーンプラグ」で接続します。

「TS」はティップとスリーブのことで、プラグの黒線が1本しかないわけですね。

信号はティップで伝送されますので、ブロック図ではループのRETURN端子に接続されます。これは入力になるので、信号の入る方向はあってそうです。

ここで、ふと疑問がわきました。

リングがないので、スリーブ部分がSEND端子に接することになると思うんですが、

SEND端子はGND(接地)に落としても大丈夫なのかなー?(・_・;)

というとこです。

まあ、この取扱説明書のブロック図だけでは、実際の「回路図」ではありませんので、どこにどういう素子(抵抗等)が繋がっているかまでは分からないので、なんとも言えないような。

ペダルの裏ぶた外して、直接プリント基板を見たら解析できるのかなあ・・・?

もし電子回路に詳しい方がおられたら解説をお願いしたいところです。m(_ _)m

さらに取扱説明書を眺めていると、もうひとつ問題があることに気づきました。

これって入力インピーダンスが合ってないんじゃ?(゚Д゚;)

ということです。

長くなってきたので、続きはまた次回にしますね。

もし参考になりましたら、TwitterやFacebookなどでシェアしていただけたら嬉しいです(´▽`*)。

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独創的ベースプレイヤー「ビリーシーン」が大好きで、彼のプレイスタイルを研究して30年以上になります。2019年秋から原因不明の眩暈と手足の脱力に悩まされており、現在療養中ですが、少しずつでも更新していきたいと思います。

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コメント

  1. nucky より:

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    sx21以来、2回目のコメントさせていただきます。

    ・インピーダンス問題について
    これは自分も見落としていました。ループのリターンの入力インピーダンスが低いんですね。
    現在、自分はこのセッティングにはしていないので、実際の出音への影響はわかりませんが、ご指摘のとおり、教科書的には問題があると思います。
    さらに、rolls sx21の入力インピーダンスも高くない(楽器を直接入力することを想定していない)ので、ウィリス・ハック2もパッシブの楽器では問題ありそうです。
    何かしらのバッファを介してインピーダンスを下げてから入力すればいいのでしょうが、そもそもの簡易セッティングのためにわざわざそこまでするか、という気もします。

    ・send>gndの問題について
    自分は、TRSフォン(オス)-フォン(メス)x2のYケーブルをループに刺して、sendは遊ばせておき、returnに楽器の出力を接続してました。市販では、HOSAのYPP117というものがありますが、自作も難しくはないと思います。もちろん、これでも、インピーダンス問題は残りますが。

  2. ぢゃっく より:

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    nuckyさん、コメントありがとうございます!

    SX21の入力インピーダンスの件、そうなんですー。僕も近々入手する予定で、色々調べていまして。実は、今書きかけの原稿で、ウィリスハック2の問題点ということで、まさにそこに触れようと思っていました(笑)。

    ループ端子の件もありがとうございます。Yケーブルの先がメスのを使うわけですね!これは目から鱗でした。SENDもむき出しにならないし、楽器からも入力しやすい。なるほどです(^o^)。

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