前回の記事では、アーネル・ピネダによる「ABRACADABRA」カバーにビリーが参加していた件について紹介しました。
先日、この中でビリーが弾いているベース・ソロについて解析した動画をアップしました。
思ったよりテンポが速くて、僕もまだ原曲スピードでは弾けません。。。(笑)
この動画は、全く「説明なし」でしたので、このブログで解説していこうと思います。
まず、曲のコード進行ですが、ネットで調べると「Am Dm E7 Am」という4小節パターンが基本になっているようです。
このソロ・パートも、これを2セット繰り返していて、ビリーのフレーズもコード進行に合わせたフレージングになっていす。
曲全体のメロディにもいえますが、Aハーモニック・マイナー・スケールの音が随所に使われていて、エキゾチックな雰囲気が出ていますね。
4本弦スウィープ奏法について
いきなり4本弦スウィープから始まりますので、難易度は高めです。。
4本弦スウィープの基本的な弾き方については、こちらの動画を参考にしてくださいね。
特に、右手指の動かす順番が、通常のスリーフィンガーとは違います。
4弦については、右手で1音目だけ弾いて、次の音は左手小指のハンマリングで出すようにすると、次の駆けあがりがスムーズに弾けるようになります。
その2弦、3弦の駆けあがり部分は、左手の指1本だけで押弦するのがコツです。
ビリーは薬指を使いますが、僕は中指も使っています。どちらでもよいと思います。
4弦を使わない3本弦スウィープなら、左手のフォームを固めておけるので、バラバラに押弦しても余裕があるのですが、4弦まで使う場合は、左手は1本にしたほうがスムーズです。
というか、間に合わないです。( ;∀;)
最初の2小節は4本弦スウィープ連打
1小節目はコードがAmで、Aナチュラル・マイナー・スケールを使った4本弦スウィープです。
ここの難しいところは、1弦で5フレットと2フレットを高速スライドさせるという技です。
これは、これまでビリーが披露した4本弦スウィープでも見たことのないパターンかなと思いました。まだまだ進化しているということですねえ。。。
この4フレット間隔、つまり1音半のスライドは、ペンタトニック・スケールのフレーズを弾くときに使われることが多いですが、低音フレットですし、意外と距離があるんですよね。。。
2小節目はコードがDmに移りますが、前半の駆けあがりは同様の4本弦スウィープです。
後半は、Dナチュラル・マイナー・スケールを降りてきます。
3~4小節はライトハンドが登場
3小節目はコードがE7になり、ビリーも駆け上がりは、Eメジャー・ペンタトニック・スケールの音を使っています。
1弦に上がってからは、Aハーモニック・マイナー・スケールの構成音をEから始めた音使いになっていて、エキゾチック感がありますね。
ライトハンド・タッピングが入っていますが、右手をタップしてプリングするだけなので、叩く場所さえ覚えれば、そんなに難しくはありません。
4小節目は、Aハーモニック・マイナー・スケールをシンプルに上がって、降りてくるフレーズ。
一番高い1弦19フレットだけ右手でタッピングします。
テンポ的にはハンマリングとプリングでレガート気味に弾くのがよいと思うのですが、走ってしまいがちなので、きっちり16分音符に合わせて弾くのがポイントと思います。
5~6小節目は少し音域を下げて
5小節目から2ループ目ですが、コードが4小節目と同じAmです。
ここでは、3,4弦を中心にした少し低い音域のフレーズが主体になっています。
ひとつ前の4小節目でAハーモニック・マイナー・スケールを降りてきて、そのまま流れるように3弦12フレットのAから下に降りていっているように感じられます。
コードが同じなので、フレージングで変化をつけようとしているのかなと思います。また、ここからはジョエル・ホークストラのギターが少し重なってくるのも意識しているのかもしれませんね。
上記のTAB譜は動画で僕が弾いているパターンなのですが、改めて元動画のビリーの左手のフィンガリングを見たところ、ちょっと違うような気がしました。。
で、修正したTAB譜がこちらです。
違いはというと・・・
5小節目の4弦12フレットを3弦7フレットにした。
5小節目の最後をAハーモニック・マイナーではなく、ナチュラル・マイナーにした。
6小節目の3弦12フレットを2弦7フレットにした。
細かい話ですが、こっちの方がなんかスムーズに弾けるような気がしました。
ラスト2小節はギターとユニゾン
ラストは、ギターとのユニゾン・パートになります!
まず、この7小節目は、いきなりハイフレットになるので、素早いポジション移動が肝心です。
ネック半分くらい移動しないといけませんので、何度やっても焦ってしまいます。。。
コードはE7ですが、音使いはAハーモニック・マイナー・スケールの構成音になります。
1弦21フレットのE音をペダルポイントで挟みながら、Aハーモニック・マイナー・スケールを下がっていくと考えると覚えやすいです。
最後の8小節目は・・・・これも横方向の移動が大きくて、しんどいです。
3弦開放を弾いた隙に、瞬時に左手をローフレットに移動させましょう。
TAB譜はオクターブにしていますが、低い方の音だけでも良いです。
とにかく、間に合わせることが大事かなと思います(笑)。
ということで、長文にお付き合いくださり、ありがとうございました。
「ABRACADABRA」カバーにおけるビリーのベース・ソロを解説してみました。
参考になれば嬉しいです♪(*´ω`*)